.andworkers #2
「映像の美と力を人々へ。」

2020年、2021年を通じて、社会のあり方が変化し、どこでも働くことができる時代が到来しました。
その中、.andworkers(=LIFEの中に.andworkを組み込んだ方)が何を思い、どう働いているかインタビューをしてみました。

#2 横峯 誠悟
神戸出身の映像クリエーター。20歳の時に単独チリに渡り、その後バルセロナ留学、メキシコ、NYでの生活の後、2014年日本のテレビ制作会社に就職。2016年より2018年までニューヨーク勤務となり現地でテレビ制作に携わる。
2018年に独立しフリーランス としてスペインバルセロナで活動を開始。2019年にスペインより帰国し現在京都で活動中。
公式ウェブサイト:https://www.seigoyokomine.com/

普通の大学生がチリに。そしてスペインへ

学生時代にチリに行っていたと伺いましたが、どういった経緯で行くことになったのでしょうか?

もともと大学卒業までに海外で働いてみたいっていう海外への憧れが強かったので、大学3年の時に2年間大学を休学して、就職先を探してみると、チリの外資系コンサルが日本人を探していたのがきっかけでした。「外資系コンサル!洒落てる!」と感じて、すぐに行くことを決めました。

行ってみていかがでしたか?

海外で働きたいっていう普通の大学生だったので、めちゃくちゃボコボコにされました。マッキンゼー系列の会社で、うまく行けばニューヨークに行けるチャンスがあったのですが、最初は英語も通じないことから、休みすら取れず、周りのみんなはすぐにクビになっていなくなるし、大変でした。
300人中日本人1人という環境の中、チリで2年半働き、その後スペイン、メキシコに移住しました。

スペイン、メキシコへの移住はどういったきっかけだったのでしょうか?

当時、FCバルセロナ(サッカーチーム)が3冠をとって、「このチームを絶対見に行きたい、バーにいるおっちゃんたちと一緒に見たい」と思ってバルセロナ大学に交換留学という形で移住しました。
大学卒業後はもっとスペイン語を勉強できる環境を探してメキシコにある本田工場建設プロジェクトの現地通訳として働きました。その後スペイン語力を活かしてピースボートに通訳として乗船しました。

映像制作の世界へ

その後アメリカに行ったと伺いました!

ピースボートで同じ通訳をしていたアメリカ人の彼女ができて彼女は日本のピースボートでの勤務が終わり次第ニューヨークの大学に行く予定だったので、それについていった感じですかね。
ニューヨークで職を探してみると、不動産や通訳などがあったのですが、映像が一番面白そうだなって思って映像の制作会社に入りました。

映像制作を始めてから、独立まではどういった流れで?

映像制作は全くのゼロからだったので「東京本社で一年間修行してこい」と言われ、東京でアシスタントとして遅くまで働く日々を1年間過ごしていました。

1年後アメリカへのビザを出してくれることになり、ニューヨークに飛んだのですが、その間彼女と遠距離だったので、ニューヨークに着いてすぐ別れることになって、本来の目的を失ってしまいました(笑)

彼女と別れたことで、急に時間ができた結果、ブルックリンで1人ブラブラしながらスナップを撮るようになったりして、撮影することが次第に好きになっていきました。

ニューヨークではバルセロナの留学中に出会ったカメラマンやvogueなどで活躍していたモデルさんと一緒に住んでいました。良いカメラを貸してくれたり、周りにいる人がモデルやスタイリストたちになっていって、映像にどんどんのめり込んでいきました。

勤務していた制作会社では、NHKの旅番組や大食いの海外ロケなどを中心にやっていたのですが、「スペイン人の友人がやっているようなもっと社会的に意義のあるプロジェクトをしたい。」と感じ始めていました。

そんな中、ニューヨークに新店舗を出すた日本人の美容師さんから映像の依頼が届いて、自分の好きなように作ってみると意外と納得いくものができたんです。自分が誰かの力になれるかもってその時初めて感じました。

その後、もっと誰かの役に立つものを撮りたいと思い、それなら独立しようと決めました。

10年の海外経験を経た現在

現在どのような映像制作を?

インタビューを含めたドキュメンタリーがやはり得意ですかね。NYではファッションフィルムかっこいいとか思っていましたがやってみて、あまり自分には向いていないなぁと感じました。

昨年は数百万円かけて短編映画も撮ったのでフィクションの映像制作も行っていますが、基本は実写ベースのドキュメンタリー系が多いです。

ざっくり自分はかっこいいドキュメンタリーが撮りたい映像作家だと思っています。

仕事する上で心がけていることはありますか?

映像のクオリティは大切にしています。

ホームページに「映像の美と力を人々へ。」と書いているのですが案件は100万円をこえるものから20万の案件など様々です。それでも安いからこんなもんでいいっしょ」というような考えはないです。独立したときから値段に関わらず、今自分にできる最良のものを出したいと考えています。一職人として中途半端なものは作らず、自分の納得できるものを必ず出すというのがあります。

そこまでのこだわりはどこから?

やっぱり映像が好きなんですよね。
仕事以外のときにでもYouTubeで新しい機材のこととか色補正のこととかをずっと見てます。現場でも「めちゃめちゃ楽しそうですね」ってよく言われるんですけど、自分で撮った映像をクライアントに見せながら「もうこれめっちゃかっこいいやん」と思って楽しんでいます。

芸能人の場合などを除くと、自分が撮った映像が被写体の人生の中で一番良質な映像になることも正直あると思います。

本格的なシネマカメラで撮った映像は皆さんから喜んでもらえるので自分にとって大切なやりがいになっています。

.andworkとの出会い・魅力

.andworkに入ったきっかけは何だったんでしょう?

去年大きな案件が決まったときに、クリエイティブなことが考えられるおしゃれな空間が欲しいと思って、ネットで探しました。

カフェのようなちょっとざわざわしてる空間が好きなんですが、日本の普通のコワーキングは硬すぎて、誰も喋ってないし、誰かと話す機会がなくて、アウトプットがする場があまりないから、図書館と一緒になってしまっていました。
.andworkはその点でいうと、自分は「最近どうなの?」みたいなちょっとした会話がフロントのスタッフの方とできたので、ここを選びました。

現在は、撮影のとき以外は、.andworkに来ています。
普段朝はゆっくりしながら家で事務作業をやって、お昼過ぎに.andworkに来て、がっつり編集などをしています。

この記事を読んだ方から声をかけてもらえると嬉しいなぁって想像しています。。。 笑

.andworkの良さはどんなところだと思いますか?

カジュアル具合が良いなと思っています。
日常の会話をすごく大事にしているので、カジュアルなスタッフの対応や普通にご飯を食べている人がいたり、着物を着た観光客がロビーにいたり、楽しそうな雰囲気の人が周りにいるのが好きです。

コワーキングでほぼ何も喋らず帰るみたいなことできると思うんですけど、日々のちょっとした一言、二言をアウトプットとして出し続けるっていうことは結構大事だと思っています。
友達との日常会話から脚本作りのヒントを得たり、「調子どう」っていう会話から自分の体調に気づけたりすることができています。

自炊派なので、がっちりとしたキッチンがあるのも良いです!

「バルミューダのオーブンこんなに良いんだ」と思ったりしています(笑)

今後の展望

今後やっていきたいことをお聞かせください!


基本的にはもう京都をベースにやっていきたいというのが決まっています。日本に帰ってきてから、今後は海外の人にも見やすい日本のコンテンツを作ることが、この10年間の海外経験から自分にできることかなと考えているので、日本のことを発信していきたい気持ちがあります。
海外で長年過ごしてきた感覚を活かして、日本のことを発信していきたいし、日本の企業さんの海外発信を手伝っていきたいです。

個人的には2022年はYoutubeで対話式のポッドキャスト「TABLEのラジオ」の配信を計画しています。キャリアの中で300名以上はインタビュー撮影をしてきたのですが自分の場合1時間インタビューして5分にまとめる、みたいなことをやるのでせっかくのいい話がもったいないなぁといつも思っていたんです。

番組は20分〜30分の対話形式で各分野の一流に横峯がインタビューをしています。

すでに撮影は始めていて「京都のお茶屋さんから学ぶ人の喜ばせ方」「副業でクリエイティブ」「28歳で転職し広告ディレクターへ」など、フリーランスの仲間や自営業者、またこれからフリーでやってみたい、と考えている人のためになるようなコンテンツ制作を目指しています。芸能人やインフルエンサーでなくても世の中には輝いている人がたくさんいるので、そんな人と番組を作って行きたいと思っています。

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